看護師の募集を出し続けているのに、応募が来ない。結局、人材紹介に頼るしかない——多くの医療機関・施設がこの循環に入っています。コネクトが支援した四国地方の介護施設も同じでした。施設看護師で月給36.2万円〜(相場の1.5倍)を出しながら、応募は年6件。原稿を作り直した結果、応募は月2〜3件へ継続発生するようになりました。本記事では、看護師が採用できない原因と、応募を増やす求人改善を解説します。
1. 「採用できない」原因を求人票から探す

看護師の市場が売り手であることは事実です。ですが、応募ゼロの直接の原因は、たいてい求人票にあります。次のどれかに当てはまっていないか確認してください。
- どんな看護師に来てほしいのかが書かれていない:資格要件とシフトだけが並んでいる。
- 条件の強みが見えない:給与・夜勤回数・人員配置・オンコールの有無・託児など、他院と違う点が読み取れない。
- 写真がない:働く場所のイメージが湧かず、クリックされても応募に転換しない。
- 職種名が検索されない言葉になっている:そもそも表示されていない。
- 応募後の連絡が遅い:看護師は複数の職場を同時に検討しています。
求人の弱点は「給与や魅力が伝わっていない」ことよりも、「どんな人が自院・自施設に合うかを分解・言語化できていない」ことにあります。
2. 看護師が求人票で見ているもの

看護師の転職動機は、給与だけではありません。夜勤の回数、オンコールの有無、人員配置、残業時間、育児との両立——生活そのものに直結する条件が並びます。
つまり、給与で大手病院に勝てなくても、「夜勤なし」「オンコールなし」「託児あり」「残業がほぼない」といった条件で選ばれる可能性があります。自院の条件を棚卸しして、勝っている項目を1〜3個に絞ってください。それが訴求の核になります。
参考として、コストの目安も押さえておきます。公的平均(厚労省・令和5年度)では看護63.9万円、人材紹介エージェント(常勤ベース)では80〜100万円(理論年収の約20〜35%。令和5年度の職種別手数料率で看護21.6%。出典PDF)。求人広告のみの中途採用は約31.2万円という調査もあります(マイナビ)。
3. 支援事例:条件は強かった。伝わっていなかっただけ

ビフォーアフター:応募 年6件・採用1名 → 応募が月2〜3件へ継続発生・累計51件・採用3名(採用単価 約400万円/名 → 約70万円/名)
| コネクトの支援先:四国地方の地方都市の介護施設(施設看護師・介護士/正社員・高介護度) |
| Before(導入前):年400万円規模の求人費で応募6件・採用1名。テレビCM約300万円・お祝い金100万円を投じても採用ゼロ。地域の介護の有効求人倍率は約3.6倍。 After(媒体運用の改善後):採用LP・動画・求人原稿を作り直しIndeedを運用。応募が月1件から月2〜3件へ継続発生し、運用累計で応募51件(媒体への広告費 ¥2,111,827/応募単価 ¥46,929)、採用3名。 |
成功したポイント
- 施設看護師で月給36.2万円〜(相場の1.5倍)、保育園完全無料という条件を、求職者が一目で分かる形に可視化した。
- 看護師と介護士でターゲットを分け、原稿を作り分けた。看護師に刺さる訴求と介護士に刺さる訴求は違います。
- 採用LPと動画で、施設の中身・ステーション・働く人の雰囲気を見せきり、検討材料を増やした。
さらなる伸び代:採用3名のうち2名は早期に離職しています。売り手市場で人材紹介が主流の領域のため、媒体運用だけで全ての枠を埋めるのは容易ではありません。成果報酬型の求人サイトの併用や、受け入れ体制・評価制度といった定着施策まで踏み込めば、まだ伸ばせる余地があります。
4. 応募を増やす求人改善:6ステップ

- 「合う人/合わない人」を書き出す(ブランクあり歓迎か、夜勤なし希望層か、育児と両立したい層か)。
- 他院・他施設と比べて勝っている条件を1〜3個に絞る(夜勤回数・オンコールの有無・人員配置・託児・残業時間)。
- 職種名を、求職者が検索する言葉に変える(「施設看護師(夜勤なし)」「訪問看護師(未経験相談可)」など)。
- 見出し(最初に読まれる一行)に、月給とターゲットを明記する。
- 職場の写真を撮る(患者さん・利用者さんが写らない角度で、ステーション・休憩室・スタッフの様子を)。
- 応募後24時間以内に連絡する体制を作る。
予算はほとんどかかりません。広告費の増額や紹介の追加を検討する前に、この6つを終わらせてください。
5. 媒体の使い分け

汎用媒体(Indeed・Airワーク 採用管理)は母数が大きく、予算調整もしやすい。看護・介護特化の専門媒体(ジョブメドレー・カイゴジョブ(ウェルミージョブ))は有資格者に直接届きます。強みが違うだけなので、併用が現実的です。
まとめ
看護師が採用できないときの改善の要点です。
- 原因は求人票にあることが多い:市場のせいにする前に、原稿・写真・対応スピードを確認する。
- 看護師は給与だけで選んでいない:夜勤回数・オンコール・人員配置・託児・残業。勝っている条件が必ずある。
- 条件は「弱い」のではなく「伝わっていない」:支援事例では、相場1.5倍の給与が求人票で見えていなかった。
- 看護師と介護士で原稿を分ける:同じ施設でも、刺さる訴求は職種で違う。
- 写真と対応スピード:写真のない求人は応募に転換しない。応募後24時間以内の連絡を。
求人票は今日直せます。紹介に頼るかどうかの判断は、その後で構いません。
人材紹介の60〜120万を、面談着座8万に。
ジョブコネクトは媒体運用型の採用支援です。求人原稿の作成とIndeed・Airワークの運用(応募集めまで)を担当し、応募者への連絡・面談は貴院/貴施設で実施いただきます。費用は面談着座1件あたりパート3万円/正社員8万円から。初期費用・月額固定費はかかりません。
よくある質問(FAQ)
Q. 看護師が採用できない一番の原因は何ですか?
A. 求人票で「どんな看護師に来てほしいのか」と「自院・自施設の勝っている条件」が伝わっていないことが最も多い原因です。コネクトの支援先には、相場1.5倍の給与を出しながら、それが求人票から読み取れず応募が年6件だった施設があります。
Q. 給与で大手病院に勝てません。それでも採用できますか?
A. 看護師は給与だけで職場を選んでいません。夜勤の回数、オンコールの有無、人員配置、残業時間、育児との両立といった条件も重視されます。自院の条件を棚卸しし、勝っている項目を1〜3個に絞って訴求してください。
Q. 看護師と介護士の求人は分けるべきですか?
A. 分けることをおすすめします。同じ施設でも、看護師に刺さる訴求と介護士に刺さる訴求は違います。コネクトの支援先では、職種別に原稿を作り分けたことが応募増につながりました。
Q. 自社の業種でも効果は出ますか?
A. 応募の母集団が一定ある職種(製造・保育・建設・販売・サービスなど)であれば、求人媒体の運用改善で応募増・コスト削減が見込めます。一方、医師や1級施工管理技士のように母集団が極小の職種は媒体運用では費用対効果が出にくいため向きません。(参考:成果報酬型で「応募が来ない」を変える採用の考え方)