採用単価の計算方法をやさしく解説|数式と改善のコツ

採用単価の計算方法をやさしく解説|数式と改善のコツ

採用単価を出そうとして、「どこまでを費用に含めるのか」で手が止まった経験はないでしょうか。含める範囲が違えば、出てくる数字もまったく違います。コネクトの支援先では、この計算を職種別に分けた結果、介護施設の採用単価が約400万円/名であることが分かり、そこから媒体運用の改善で約70万円/名まで下げることができました。本記事では、採用単価の計算式と、算出後に打つ改善策を解説します。

1. 採用単価の基本の計算式

採用単価の基本の計算式

採用単価(1人あたり採用コスト)は、次の式で求めます。

採用単価 =(外部コスト + 内部コスト)÷ 採用人数

シンプルな式ですが、実務でつまずくのは分子(コスト)の定義です。何を含めるかを決めないと、数字は比較可能になりません。

区分含めるもの把握のしやすさ
外部コスト求人媒体の広告費、人材紹介の手数料、採用代行の手数料、採用サイト・LP制作費、撮影費請求書があるので把握しやすい
内部コスト求人原稿の作成、応募者対応、日程調整、面接、選考会議にかかる担当者・面接官の人件費数字になっておらず、見落とされやすい

内部コストは「関与した人数 × 時間 × 時給」で概算できます。厳密さより、毎回同じルールで計算して比較できることのほうが重要です。

2. 「全社平均」を出しても意味がない

「全社平均」を出しても意味がない

最もよくある失敗は、全職種・全チャネルをまとめて平均してしまうことです。これをやると、どこにムダがあるかが完全に見えなくなります。

必ず次の2軸で分けてください。

  1. 職種別に分ける(介護と事務では、市場の採りにくさがまったく違います)。
  2. チャネル別に分ける(人材紹介・求人媒体・自社応募・リファラルを混ぜない)。

たとえば人材紹介は理論年収の約20〜35%(中途で60〜120万円)が相場です。紹介経由が2名混ざっているだけで、平均値は大きく引き上げられます。出典:

厚生労働省 職種別手数料率(令和5年度)(看護21.6%/保育24.3%/介護20.2%)。

3. チャネルで変わる「費用」と「工数」のトレードオフ

チャネルで変わる「費用」と「工数」のトレードオフ

採用単価を考えるとき、費用と社内工数はトレードオフの関係にあります。どちらか片方だけを見ると、判断を誤ります。

チャネル費用社内工数
人材紹介高い(理論年収の20〜35%)少ない。要件に合う候補者を絞って紹介してくれるため、母集団集めや一次スクリーニングの手間が省ける
求人媒体(Indeed等)抑えやすい増えやすい。自社で母集団を集め、多くの応募から見極める必要がある

人材紹介は「お金で工数を買う」チャネル、求人媒体は「工数をかけて費用を抑える」チャネルと整理できます。だからこそ採用単価は、外部費用だけでなく社内工数(人件費)も含めて計算しないと、本当の高い・安いは見えません。

そして、この「工数をかけて費用を抑える」側の工数を外部に委託できるのが媒体運用型の採用支援です。求人原稿の作成と媒体運用を任せれば、費用を抑えたまま社内工数も抑えられます。

4. 計算例:媒体運用型の採用単価を出す

計算例:媒体運用型の採用単価を出す

媒体運用型の採用支援を使う場合、費用は「媒体への広告費(実費)」と「代行手数料(成果報酬)」に分かれます。計算はこう組み立てます。

費目内容計算への入れ方
媒体への広告費Indeed等へのクリック課金の実費期間中の実費をそのまま計上
代行手数料成果報酬(課金タイミングは応募/面談着座/採用で異なる)発生した件数 × 単価
内部コスト応募者対応・面談にかかる自社の人件費人数 × 時間 × 時給

課金タイミングは特に重要です。応募課金型は要件に合わない方の応募にも費用が発生するため、採用単価が読みにくくなります。コネクトが「面談着座1件あたりの成果報酬」を採用しているのは、応募の質とコストの見通しを両立させるためです(パート3万円/正社員8万円から。初期費用・月額固定費はゼロ)。

実務では、まず「有料広告費ベースの採用単価(媒体への広告費 ÷ 採用人数)」を出して、施策の効き目を素早く見る方法が有効です。成果報酬は採用が決まって初めて積み上がるため、施策の良し悪しは広告費ベースの単価で判断できます。

5. 算出したあとの改善:支援事例

算出したあとの改善:支援事例

ビフォーアフター:媒体への広告費 5万円で応募35件・1面談=1採用(有料広告費ベースの採用単価 5万円)

コネクトの支援先:大阪府の印刷・製版会社(DTPオペレーター/正社員)
Before(導入前):求人の経験がほとんどなく、既存原稿は職務内容の羅列だけ。「誰に刺さる訴求なのか」が設計されていない状態。

After(媒体運用の改善後):現場ヒアリングから原稿を新規制作し、Indeedを運用。媒体への広告費 ¥50,000で応募35件を獲得し、1回の面談でそのまま1名採用に至った。

成功したポイント

  1. 現場ヒアリングで「修正対応に疲弊した中堅DTP」という具体的なターゲットを掘り当てた。
  2. 「安定した既存取引が中心で、急な仕様変更に追われにくい」という、その職場でしか語れない魅力を訴求の核にした。
  3. オフィスの眺望や残業の少なさを、文章ではなく画像に入れ込んで見せきった。

対照的に、同じ会社の出向先案件では職場の写真・現場情報が乏しく、媒体への広告費は累計25万円かかって応募17件。同じ設計思想でも、素材の量が応募効率をそのまま左右しました。素材提供は、採用単価を下げるための投資です。

6. 採用単価を下げる改善のコツ

  1. 毎月同じルールで採用単価を計算し、KPIとして追う(測らないものは改善できません)。
  2. 職種別・チャネル別に分けて、単価が突出している箇所を特定する。
  3. 母集団が一定ある職種は媒体運用へ寄せ、紹介は母集団が極小の職種に絞る。
  4. 求人原稿を「どんな人が自社に合うか」から作り直す。
  5. 職場の写真・現場情報を揃える(広告費が下がります)。
  6. 応募後の対応スピードを上げる(求職者は3〜5社に同時応募するのが標準です)。

まとめ

採用単価の計算と改善の要点です。

  • 採用単価=(外部コスト+内部コスト)÷採用人数:内部コスト(人件費)を忘れない。
  • 全社平均は出さない:職種別・チャネル別に分けないと、ムダの在り処が見えない。
  • 施策の効き目は広告費ベースで見る:媒体への広告費 ÷ 採用人数で素早く判断できる。
  • 課金タイミングを確認する:応募課金型は採用単価が読みにくくなる。
  • 毎月同じルールで測る:測らないものは改善できません。

計算そのものは難しくありません。難しいのは、毎月同じルールで続けることです。

人材紹介の60〜120万を、面談着座8万に。

ジョブコネクトは媒体運用型の採用支援です。求人原稿の作成とIndeed・Airワークの運用(応募集めまで)を担当し、応募者への連絡・面談は貴社で実施いただきます。費用は面談着座1件あたりパート3万円/正社員8万円から。初期費用・月額固定費はかかりません。まずは現在の採用単価を一緒に見える化しましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 採用単価はどうやって計算しますか?

A. 「(外部コスト+内部コスト)÷ 採用人数」で算出します。外部コストは求人媒体の広告費・人材紹介の手数料・採用代行の手数料など、内部コストは求人作成・応募者対応・面接にかかる人件費です。内部コストは「人数×時間×時給」で概算できます。

Q. 内部コスト(人件費)は含めるべきですか?

A. 含めることをおすすめします。面接官2名が1時間の面接を10回行えば20時間分の人件費が発生しており、これを無視すると「安く見える手段が実は高い」という判断ミスが起きます。

Q. 計算した後、まず何をすべきですか?

A. 職種別・チャネル別に分けて、単価が突出している箇所を特定します。多くの場合は人材紹介です。母集団が一定ある職種であれば、媒体運用へ寄せることで単価を下げられる可能性があります。

Q. 自社の業種でも効果は出ますか?

A. 応募の母集団が一定ある職種(製造・保育・建設・販売・サービスなど)であれば、求人媒体の運用改善で応募増・コスト削減が見込めます。一方、医師や1級施工管理技士のように母集団が極小の職種は媒体運用では費用対効果が出にくいため向きません。(参考:成果報酬型で「応募が来ない」を変える採用の考え方

関連記事