建設業で人が採用できない原因と、求人改善のポイント

建設業で人が採用できない原因と、求人改善のポイント

「求人を出し続けているのに応募が来ない」「応募が来ても要件に合わない」——建設業の採用担当から特に多く聞くお悩みです。媒体を切り替えても状況が変わらないとき、原因は媒体ではなく求人原稿の設計にあることがよくあります。コネクトが支援した地方都市の中堅建設会社では、別の求人代理店の原稿で応募ゼロが続いていた建築施工管理職が、原稿とターゲットを作り直したことで応募3〜4件が発生する状態になりました。新原稿を投入した月は、CTR(クリック率)が2%前後から3.30%へ改善しています。媒体も広告費の規模も大きく変えないまま、原稿の設計だけで反応が動いた事例です。本記事では、建設業で人が採用できない原因を分解したうえで、求人原稿とターゲット設計をどう改善するかを、支援事例と媒体の仕組みの両面から解説します。

1. 採用できない原因は「媒体」より「原稿」にあることが多い

1. 採用できない原因は「媒体」より「原稿」にあることが多い

応募が来ないと、まず媒体選びを疑いがちです。ただ同じ媒体・同じ広告費でも、原稿を変えるだけで反応が大きく変わることは珍しくありません。実際にコネクトの支援先でも、前代理店と同じ媒体のまま原稿を作り直しただけで、応募ゼロの状態が動きました。

求人がうまくいかない会社の原稿に共通するのは、給与や職場の魅力が弱いことよりも、「どんな人が自社に合うのかを分解して言語化できていない」ことです。建設業の求人でよく見られるズレは、次の3つです。

  • 会社目線の情報が中心になっている:福利厚生の良さ、地域での施工実績、会社の歴史。誇れる内容ではあっても、求職者にとっての優先順位とはズレていることが多い。
  • ターゲットが決まっていない:誰に向けた求人かが定まっていないため、結果として誰にも刺さらない原稿になる。
  • 実態と募集条件が食い違っている:「未経験歓迎・育成型」と書きながら実際は経験必須、といったズレは応募の質を落とし、選考の工数だけを増やす。

2. 原稿を書き直す前に、「誰に届けるのか」を決め直す

2. 原稿を書き直す前に、「誰に届けるのか」を決め直す

改善の順番として、原稿の文章を直すより先にやるべきなのがターゲットの再設定です。建設業の場合、狙う層によって難易度がまったく違うためです。

募集職種の型母集団の状況ターゲット設計の方向性
施工管理などの有資格者市場に存在する人数が限られ、大手と給与で競合しやすい給与ではなく仕事内容の違いで勝負し、現在の環境に不満を持つ層へ絞る
現場作業などの未経験可職種母数は比較的厚いが、無差別に集めると合わない応募が増える合いやすい前職や条件を具体化し、質を保ったまま母数を広げる
1級施工管理技士など母集団が極小で、クリック単価が上がりやすい媒体運用の対象外として切り分け、媒体以外の手段と組み合わせる

コネクトでも、1級施工管理技士のように母集団が極小の職種は媒体運用の対象外としています。費用対効果が出にくい領域に無理に広告費を投じない、という切り分けも改善の一部です。逆に言えば、母数のある職種であれば、原稿とターゲットの作り直しで反応は動かせます。

逆に、資格を必須としない現場作業員・施工補助・重機オペレーターといった職種は母数が比較的厚いため、原稿とターゲットの作り直しで応募は動きます。採れないのは業界のせいではなく、狙う職種と原稿の設計しだいという場面が多くあります。

3. 原稿を作り直して、応募ゼロが動いた事例

コネクトの支援先である、地方都市の中堅建設会社(創業100年超の地域密着型ゼネコン)の建築施工管理職の事例です。

ビフォーアフター:別代理店の原稿では応募ゼロが継続 → 新原稿投入後は応募3〜4件。CTRは2%前後から3.30%へ改善し、前期の有料広告は媒体への広告費¥172,515で応募3件(応募単価¥57,505)。

コネクトの支援先|地方都市の中堅建設会社/建築施工管理(正社員)
Before(導入前):別の求人代理店が作成した原稿をそのまま運用。福利厚生の良さ、地域に建てた建物の多さ、地場で誇れる会社であることなどは書かれていたが、求職者にとっての優先度は高くなく、誰に向けた訴求かが設計されていなかった。有料広告を投下しても応募ゼロが続き、予算も消化しきれない状態だった。

After(媒体運用の改善後):現場ヒアリングを起点に原稿を新規制作し、ターゲットを再設計。応募が発生する状態になり、新原稿投入月はCTRが3.30%へ改善。前期の有料広告は表示6,273・クリック133・CTR2.12%・応募3件(媒体への広告費 利用済み¥172,515/応募単価¥57,505)。採用は選考・検証中。

この事例で成功したポイントは、原稿の書き方そのものよりも「何を書くかを決める前段」にありました。次の3点です。

  1. 原稿を書き始める前に現場の施工管理者へヒアリングし、給与・福利厚生ではない強み(中間規模の建築を一人で回せる経験)を一次情報から掘り当てた。
  2. 大手(役割が細分化して現場全体を見られない)と小規模(大型案件を受けられない)双方の不満を裏返し、自社の立ち位置を言葉にした。
  3. 「大企業や小規模事業者で不満を抱えている人」「ライフステージの変化で働き方を見直す人」という、実在していて転職ニーズがある層に絞って書いた。

さらなる伸び代もあります。この案件は現在も選考・検証中で、継続配信中の広告は予算¥327,000に対し消化率が約40%にとどまっています。これは運用の優劣ではなく、有資格者が市場に薄く大手と給与で競合するという前提によるものです。給与・条件の見直しまで踏み込めば、さらに伸ばせる余地があります。

4. 求人原稿を作り直す5つの手順

4. 求人原稿を作り直す5つの手順
  1. 現場で働く社員にヒアリングし、求職者が手にできる経験価値を洗い出す。
  2. 大手・同規模・小規模と比べたときの自社のポジションを、一文で定義する。
  3. 合う人・合わない人の条件を具体的に書き出し、ターゲットを一つに絞る。
  4. 仕事内容の解像度を上げる(扱う案件の規模、1日の流れ、チーム体制、使う設備)。
  5. 写真・現場情報などの素材を集める。素材の量は応募効率を左右する。

特に見落とされやすいのが5つ目です。コネクトの支援実績でも、写真や現場情報が十分に提供された案件と、勤務地が出向先で素材が乏しかった案件とでは、同じ設計思想でも成果に差が出ています。素材の提供は手間ではなく、広告費と採用コストを下げるための投資と考えるのが実情に合っています。

なお、原稿を直しても採れない場合は「採る層を変える」判断も有効です。コネクトの支援先には、経験者の条件競争を避けて未経験ターゲットへ切り替え、有料広告費ゼロ(無料掲載のみ)で約1ヶ月に応募10件・面談3件・採用2名に至った大阪府の造園・伐採業の事例もあります。勝てない土俵で消耗せず、設計しだいで勝てる土俵を選び直すという考え方です。

5. Indeed・Airワークの仕組みから見た、原稿改善が効く理由

原稿の改善が反応に直結するのは、いま主流の求人媒体が「出して終わり」ではなく運用型だからです。

媒体仕組み原稿改善が効く理由
Indeed求人検索エンジン。掲載後も原稿や予算をリアルタイムに調整できる運用型。無料掲載と有料掲載(クリック課金)があるクリック課金のため、同じ予算でもクリック率・応募率が上がればそのまま応募数が増える
Airワーク 採用管理無料で採用ページを作成・応募管理でき、公開するとGoogle・Yahoo!・Indeedへ自動連携される無料掲載でも原稿と画像の質が反応を左右するため、広告費をかけずに改善効果を検証できる

各媒体の企業向けページは、Indeed(求人広告)Airワーク 採用管理から確認できます。前掲の建設会社の事例で、新原稿投入月にCTRが2%前後から3.30%へ改善したのは、この「同じ枠でも原稿しだいで反応が変わる」構造によるものです。

6. 費用の考え方|応募・面談着座・採用のどこで課金されるか

6. 費用の考え方|応募・面談着座・採用のどこで課金されるか

採用支援サービスの費用は、成果報酬がどの時点で発生するかによって性質が変わります。人材紹介は採用が決まった時点で課金する形が主流で、近年は求人用SNSの運用などとあわせた応募課金型のサービスも増えています。

応募課金型は、要件に合わない方の応募にも費用が発生するため、費用対効果が読みにくくなりがちです。建設業のように資格・免許・体力条件がはっきりしていて、条件の合わない応募が混ざりやすい職種では、その差がより出やすくなります。

だからコネクトは、質と費用対効果を両立させる「面談着座成果報酬」という料金体系を採っています。書類選考を通過して面談に着座した時点で費用が発生する仕組みです。担うのは応募を集めるところまでで、応募者への対応・面談はクライアントが実施します。

参考までに、人材紹介の手数料は理論年収の20〜35%が一般的で、中途採用では1人あたり60〜120万円が目安です(出典:厚生労働省『職業紹介事業報告』令和5年度 職種別手数料率)。これは手数料であり、社内工数まで含めた総コストとは別の数字として扱ってください。

まとめ

建設業で人が採用できない原因と、求人改善のポイントは次のとおりです。

  • 原因は媒体より原稿:同じ媒体・同じ広告費でも、原稿の設計で反応は大きく変わる。
  • ズレの正体:会社目線の情報が中心で、誰に向けた求人かが決まっていない。
  • 改善の起点はヒアリング:現場の社員から、求職者が手にできる経験価値を掘り出す。
  • ターゲットは一つに絞る:実在していて転職ニーズがある層に狙いを定める。
  • 素材は成果の前提:写真・現場情報の提供量が、応募効率と採用コストを左右する。

原稿とターゲットを作り直すだけで、応募ゼロの状態が動くことは実際にあります。まずは「自社に合うのはどんな人か」を社内で言語化するところから始めてみてください。

人材紹介の60〜120万を、面談着座8万に。

人材紹介の60〜120万を、面談着座8万に。コネクトは「採れなければ費用ゼロ」の面談着座成果報酬で、人材紹介に頼らない採用を支援します。初期費用・月額固定費はかかりません。費用は面談着座1件あたりパート3万円/正社員8万円から。現場ヒアリングを起点にした求人原稿の作り直しと媒体運用で応募を集めるところまでを担い、応募者への対応・面談は御社で実施いただく形です。まずは今の求人原稿を一緒に見直しましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 求人を出しても応募が来ないとき、まず何を見直すべきですか?

A. 媒体を変える前に、求人原稿のターゲット設計を見直すことをおすすめします。福利厚生や施工実績といった会社目線の情報が中心になっていて、誰に向けた求人かが決まっていないケースが多いためです。コネクトの支援先では、媒体を変えずに原稿とターゲットを作り直しただけで、応募ゼロの状態から応募3〜4件が発生する状態になりました。

Q. 求人原稿は誰にヒアリングして作るのがよいですか?

A. 実際にその職種で働いている現場の社員です。経営層や採用担当だけで書くと、会社として誇れる情報が中心になりがちです。ある建設会社の事例では、現場の施工管理者へのヒアリングから「中間規模の建築を一人で回せる」という仕事内容の強みが見つかり、それを訴求の核に据えたことで応募が動き出しました。

Q. 応募は来るのに要件に合わない人ばかりです。どうすればいいですか?

A. 合う人・合わない人の条件を原稿に具体的に書き、仕事内容の解像度を上げることが有効です。また年齢やエリアなど原稿本文では書きづらい絞り込みは、求人バナー画像の中で伝えるという方法もあります。コネクトの支援先では、この画像側での訴求によって狙ったエリア・年齢層からの応募につながりました。

Q. 自社の業種でも効果は出ますか?

A. 応募の母集団が一定ある職種(製造・保育・建設・販売・サービスなど)であれば、求人媒体の運用改善で応募増・コスト削減が見込めます。一方、医師や1級施工管理技士のように母集団が極小の職種は媒体運用では費用対効果が出にくいため向きません。(参考:成果報酬型で「応募が来ない」を変える採用の考え方

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