工場の採用単価相場は?コストを抑えて採用する方法

工場の採用単価相場は?コストを抑えて採用する方法

工場の求人に、1人採用するまでいくらかけているのか。この「採用単価」を出さないまま人材紹介や求人媒体に費用を払い続けている製造業の採用担当は少なくありません。金額の大小より先に、比べる物差しが無いことが判断を止めています。コネクトが支援した大阪府の印刷・製版会社(製造現場の職種)では、求人媒体への有料広告費用5万円で応募35件を集め、1回の面談でそのまま1名の採用に至りました。有料広告費用ベースの採用単価は5万円です。本記事では、採用単価の計算式とチャネルごとの相場の見方を整理したうえで、工場の採用単価を下げるために何から手を付ければよいのかを、コネクトの支援事例とあわせて解説します。

1. 採用単価とは何か|まず計算式をそろえる

1. 採用単価とは何か|まず計算式をそろえる

採用単価とは、1人を採用するまでにかかった費用の合計です。計算式そのものはシンプルで、次のように出します。

採用単価 = 採用にかかった費用の合計 ÷ 採用した人数

問題は「費用の合計」に何を入れるかです。ここがそろっていないと、他社の数値とも自社の過去とも比べられません。工場の採用では、次の3つを必ず入れて計算します。

  • 求人媒体への広告費:Indeedなどの求人媒体に支払う有料広告費用や掲載費。
  • 人材紹介の手数料:採用1人ごとに発生する成功報酬。中途採用では理論年収の20〜35%が一般的な水準です。
  • 社内工数(人件費):求人原稿の作成、応募対応、面接調整にかかる自社担当者の時間。見落とされやすいがゼロではありません。

工場の採用は正社員・パート・派遣が混在しがちです。まとめて割ると平均がぼやけるため、雇用形態別・職種別に分けて出してください。

2. 工場の採用単価の相場はどう見るか

製造・工場に限定した職種別の採用単価は、公的統計に該当区分がなく、「工場の採用単価はいくら」と言い切れる確定データは見当たりません。ただし、相場が掴めないわけではありません。職種横断のデータとチャネル別の費用構造に、実際の支援実績を突き合わせれば、狙うべき水準は具体的に置けます。

チャネル1人あたりの目安母集団・読み方の注意
人材紹介エージェント(常勤ベース)理論年収の約20〜35%(中途で60〜120万円)採用が決まって初めて課金される代わりに、1件あたりの単価が最も高くなりやすい。常勤(正社員)ベースの水準。
求人広告のみ(中途・職種横断)約31.2万円求人広告経由に限った中途採用単価(マイナビ)。工場に限定した値ではない。
全チャネル込み(中途・職種横断)103.3万円紹介・広告等をすべて含んだ中途採用単価(就職白書2020)。自社の実額と比べる大枠の目安。

※チャネルと母集団が異なる数値なので、横に並べても足したり平均したりはできません。出典は、紹介手数料の水準が厚生労働省『職業紹介事業報告』令和5年度 職種別手数料率(https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001622750.pdf)、中途採用単価が doda(就職白書2020) です。

見るべきは業界平均そのものより「自社は今いくらで1人採れているか」です。紹介中心なら60〜120万円のレンジに乗っている可能性が高く、媒体運用に寄せられる職種を見極めるだけで単価は動きます。

コネクトの支援実績で言えば、製造現場の技能職では有料広告費用5万円で応募35件・1面談1採用(有料広告費用ベースの採用単価5万円)という実数が出ています。一方、職場の写真や現場情報という素材が乏しかった案件では、有料広告費用25万円で応募17件・採用には至らずという結果でした。つまり実務上の目安は「原稿の設計と素材が揃えば数万円台、そこが欠けると数十万円規模まで膨らむ」というレンジです。次章から、その差がどこで生まれたのかを実数で見ていきます。

3.【事例】有料広告費用5万円で応募35件・1面談1採用

3.【事例】有料広告費用5万円で応募35件・1面談1採用

ビフォーアフター:事実が並ぶだけの原稿 → 有料広告費用5万円で応募35件・1面談1採用(有料広告費用ベースの採用単価 5万円)

コネクトの支援先である大阪府の印刷・製版会社の事例です。製造現場の技能職という点で、工場の採用と構造がよく似ています。

コネクトの支援先|大阪府の印刷・製版会社(DTPオペレーター・正社員)
Before(導入前):求人の経験がほとんど無く、既存の求人原稿は職務内容などの事実が並ぶだけ。誰に刺さる訴求なのか、なぜこの文章・この画像なのかが設計されておらず、求職者が働く自分をイメージしにくい状態だった。

After(媒体運用の改善後):現場ヒアリングから原稿を作り直し、求人媒体(Indeed)への有料広告費用5万円で応募35件を獲得。うち1名と面談し、その1名がそのまま採用に至った(1面談=1採用)。有料広告費用ベースの採用単価は5万円。別職種でも応募17件を獲得し、2職種合計で応募52件。

成功したポイントは次のとおりです。

  1. 原稿を書く前に現場へヒアリングし、「どんな人が欲しいか」「この職場でしか語れない強みは何か」を一次情報として引き出した。
  2. 「修正対応に疲弊した中堅人材」という具体的なターゲットを設定し、安定した取引が中心で急な差し戻しに追われにくいという実態を最大の魅力として打ち出した。
  3. 同じ職種名でも会社ごとに違う仕事内容の内訳を具体的に開示し、入社後の業務をリアルに想像できるようにした。
  4. 残業の少なさやオフィスの環境といった魅力を、文章ではなく画像に入れ込んで一目で伝わるようにした。

重要なのは、広告費を増やしたわけではないという点です。同じ予算でも原稿の設計しだいで採用単価は変わります。

4. 同じ設計でも採用単価が上がるのはどんなときか

4. 同じ設計でも採用単価が上がるのはどんなときか

ビフォーアフター:職場の写真・現場情報が乏しい状態 → 応募17件を確保(有料広告費用 累計25万円)

同じ会社の別案件では、結果が変わりました。工場の採用単価を考えるうえで、こちらのほうが示唆があります。

コネクトの支援先|大阪府の印刷・製版会社(出向先での製版職・正社員)
Before(導入前):勤務地が出向先だったため、職場の写真も現場の細かな情報も十分に集まらない状態でのスタート。最も効く打ち手である「魅力を画像で見せきる」が使いにくかった。

After(媒体運用の改善後):得られた情報の範囲で書ける魅力を最大限に言語化し、露出量で補う運用に切り替えて応募17件を獲得(有料広告費用 累計25万円)。1名の内定まで進んだが、内定辞退により採用には至らなかった。

設計思想は前の事例と同じでしたが、有料広告費用は5万円に対して25万円と5倍かかりました。差は運用の巧拙ではなく、素材の量です。職場の写真や現場情報という「見せる材料」が不足すると、同じ応募数を得るために広告費がかさみ、採用単価が押し上げられます。

裏を返せば、素材が揃えばさらに伸ばせる余地があるということです。現場写真や情報提供の依頼は、応募効率を上げ広告費と採用単価を下げるための投資と位置づけられます。工場は見せられる材料が多い業種なので、ここは有利に働きます。

5. 費用の払い方でも採用単価は変わる

採用支援サービスの費用は、どの時点で課金されるかで性格が変わります。市場では「応募」「面談着座」「採用」の3つに分かれ、人材紹介は採用時課金が主流、近年は応募課金型のサービスも増えています。

課金タイミング費用が発生する時点発注側から見た特徴
応募課金応募が入った時点母集団は集めやすい一方、要件に合わない方の応募にも費用が発生し、費用対効果が読みにくくなりやすい。
面談着座課金候補者が面談に座った時点会う価値があると判断した相手にだけ費用が発生する。応募数ではなく面談数で費用が決まる。
採用課金採用が決まった時点人材紹介で主流。1件あたりの単価は高くなりやすく、中途では理論年収の20〜35%が一般的な水準。

採用課金の水準は、厚生労働省『職業紹介事業報告』令和5年度 職種別手数料率(https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001622750.pdf)でも職種別に公表されています。

工場の採用は1人あたりの年収に対して採用単価が重くなりやすいため、応募が何件来たかではなく「会うに値する人と何回会えたか」で費用が決まる形のほうが、単価を管理しやすくなります。コネクトが面談着座成果報酬という料金体系をとっているのはこのためです。

6. 工場の採用単価を下げる進め方

6. 工場の採用単価を下げる進め方
  1. 直近1年の採用費を、媒体への広告費・人材紹介手数料・社内工数の3つに分解する。
  2. 雇用形態別・職種別に「費用の合計 ÷ 採用人数」で採用単価を出す。
  3. 媒体で応募が見込める職種(製造オペレーター、検査、フォークリフトなど)を選び、紹介から自社運用に寄せる。
  4. 選んだ職種の求人原稿を、合う人・合わない人の言語化から作り直す。
  5. 現場の写真・設備・一日の流れといった素材を揃え、原稿と画像に反映する。
  6. 応募から面談までの対応スピードを上げる(求職者は3〜5社に同時応募するのが標準)。
  7. 媒体別・職種別の採用単価を毎月モニタリングし、効果の低い出稿から予算を絞る。

まとめ

工場の採用単価を扱ううえでの要点は、次の5つです。

  • 計算式をそろえる:媒体広告費・紹介手数料・社内工数を合計し、雇用形態別・職種別に採用人数で割る。
  • 相場は横断データで見る:工場に限った職種別の公表値は限定的。中途の職種横断で全チャネル込み103.3万円、求人広告のみで約31.2万円が目安。
  • チャネルを混ぜない:人材紹介エージェント(常勤ベース)の理論年収20〜35%=中途60〜120万円と、広告費ベースの数値は別物として扱う。
  • 広告費より原稿の設計:有料広告費用5万円で応募35件・1面談1採用という事例のとおり、同じ予算でも設計で結果が変わる。
  • 素材は単価に直結する:写真や現場情報が乏しいと、同じ応募数を得るのに広告費がかさむ。素材提供は単価を下げる投資。

採用単価は「いくらかけるか」ではなく「かけ方をどう設計するか」で動きます。まずは自社の現在地を数字にするところから始めてください。

人材紹介の60〜120万を、面談着座8万に。

ジョブコネクトは、求人媒体の運用代行で応募を集めるところまでを担う「媒体運用型」の採用支援です。人材紹介の60〜120万円を、面談着座8万円に。課金は面談着座1件あたりで、初期費用・月額固定費はかかりません。費用は面談着座1件あたりパート3万円/正社員8万円から。応募者への連絡や面談は貴社で実施いただく形なので、採用ノウハウも自社に残ります。まずは現在の採用単価を一緒に見える化しましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 工場の採用単価の相場はいくらですか?

A. 製造・工場に限定した職種別の公表値は限定的です。職種横断のデータでは、中途採用単価が全チャネル込みで103.3万円(就職白書2020)、求人広告経由のみで約31.2万円(マイナビ)が目安です。人材紹介エージェント経由(常勤ベース)は理論年収の20〜35%が一般的で、中途では60〜120万円の水準になります。まずは自社の実額を計算して比べるのが確実です。

Q. 採用単価はどう計算すればいいですか?

A. 「採用にかかった費用の合計 ÷ 採用人数」で計算します。費用には求人媒体への広告費、人材紹介の手数料、求人作成や応募対応にかかった社内工数の3つを入れます。工場は正社員・パート・派遣が混在しやすいため、雇用形態別・職種別に分けて出すと改善点が見えやすくなります。

Q. 広告費を増やせば採用単価は下がりますか?

A. 必ずしも下がりません。コネクトの支援先では、原稿を作り直した案件が有料広告費用5万円で応募35件・1面談1採用だった一方、職場の写真や現場情報が乏しかった案件では同じ設計思想でも有料広告費用が25万円かかりました。金額より、誰に向けた求人かの設計と、見せられる素材の量が単価を左右します。

Q. 自社の業種でも効果は出ますか?

A. 応募の母集団が一定ある職種(製造・保育・建設・販売・サービスなど)であれば、求人媒体の運用改善で応募増・コスト削減が見込めます。一方、医師や1級施工管理技士のように母集団が極小の職種は媒体運用では費用対効果が出にくいため向きません。(参考:成果報酬型で「応募が来ない」を変える採用の考え方

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