保育士の採用が難しい理由と、応募を増やす具体策

保育士の採用が難しい理由と、応募を増やす具体策

保育士の求人を出しても応募が来ない。紹介会社に頼れば1人80〜100万円。この板挟みが、保育現場の採用を苦しくしています。コネクトが支援した介護施設(資格職・売り手市場という点で保育と構造が近い領域)では、求人原稿を作り直しただけで応募が年6件 → 月2〜3件の継続発生へ変わりました。市場は同じままです。本記事では、保育士の採用が難しい理由と、応募を増やす具体策を解説します。

1. 保育士の採用が難しい3つの理由

1. 保育士の採用が難しい3つの理由
  1. 売り手市場である。有資格者が慢性的に不足し、求職者が園を選べる立場にあります。
  2. 人材紹介の手数料が高い。保育の職種別手数料率は令和5年度で24.3%と、看護(21.6%)・介護(20.2%)より高い水準です。人材紹介エージェント(常勤ベース)では1人あたり80〜100万円が目安になります。
  3. 求人原稿が「条件の羅列」で止まっている。給与・勤務時間・資格要件が並ぶだけで、どんな保育士に来てほしいのかが伝わらない。

紹介手数料の根拠は厚生労働省『職業紹介事業報告』令和5年度の職種別手数料率です(出典PDF)。公的平均(厚労省・令和5年度)では保育64.6万円、求人広告のみの中途採用は約31.2万円という調査もあります(マイナビ)。

1と2は市場の構造で、すぐには変えられません。3は今日から変えられます。

2. 保育士の採用コストをチャネル別に見る

2. 保育士の採用コストをチャネル別に見る
チャネル1人あたりの目安母集団・性質
公的平均(厚労省・令和5年度)保育 64.6万円パート込みの混在・全国平均
人材紹介エージェント(常勤ベース)保育 80〜100万円理論年収の約20〜35%(保育は令和5年度で24.3%)
求人広告のみの中途採用約31.2万円(マイナビ調査)自園で応募を集める前提

保育は3職種(看護・保育・介護)のなかで手数料率が最も高い水準です。紹介依存を続けるほど、採用は経営を圧迫します。

3. 「難しい」の正体は、市場か原稿か

3. 「難しい」の正体は、市場か原稿か

多くの園が「保育士が市場にいない」と考えています。ですが、求人票を見せていただくと、たいてい次のどれかに当てはまります。

  • どんな保育士に来てほしいのかが書かれていない:資格要件と勤務時間だけが並んでいる。
  • 園の強みが見えない:持ち帰り仕事の有無、行事の規模、配置基準、書類業務の負担、残業時間——他園と違う点が読み取れない。
  • 写真がない:働く場所のイメージが湧かず、クリックされても応募に転換しない。
  • 職種名が検索されない言葉になっている:そもそも表示されていない。
  • 応募後の連絡が遅い:求職者は3〜5社に同時応募するのが標準です。

求人の弱点は「給与や魅力が伝わっていない」ことよりも、「どんな人が自園に合うかを分解・言語化できていない」ことにあります。ここが定まっていない原稿は、誰にも刺さりません。

4. 参考事例:条件は強かった。伝わっていなかっただけ

4. 参考事例:条件は強かった。伝わっていなかっただけ

ビフォーアフター:応募 年6件・採用1名 → 応募が月2〜3件へ継続発生・累計51件・採用3名(採用単価 約400万円/名 → 約70万円/名)

コネクトの支援先:四国地方の地方都市の介護施設(施設看護師・介護士/正社員・高介護度)
Before(導入前):年400万円規模の求人費で応募6件・採用1名。テレビCM約300万円・お祝い金100万円を投じても採用ゼロ。地域の介護の有効求人倍率は約3.6倍。

After(媒体運用の改善後):採用LP・動画・求人原稿を作り直しIndeedを運用。応募が月1件から月2〜3件へ継続発生し、運用累計で応募51件(媒体への広告費 ¥2,111,827/応募単価 ¥46,929)、採用3名。

この施設は、相場の1.5倍の給与と保育園完全無料という強い条件を持ちながら、それが求人票で見えていませんでした。有資格者・売り手市場・紹介依存という構造は保育とほぼ同じです。

成功したポイント

  1. 高待遇を、求職者が一目で分かる形に可視化した。
  2. 職種ごとにターゲットを分け、それぞれに刺さる原稿を作り分けた。
  3. 採用LPと動画で、現場の様子と働く人の雰囲気を見せきった。

さらなる伸び代:採用3名のうち2名は早期に離職しています。売り手市場で人材紹介が主流の領域のため、媒体運用だけで全ての枠を埋めるのは容易ではありません。成果報酬型の求人サイトの併用や、受け入れ体制・評価制度といった定着施策まで踏み込めば、まだ伸ばせる余地があります。

5. 応募を増やす具体策

5. 応募を増やす具体策
  1. 「合う人/合わない人」を書き出す(新卒か経験者か、ブランクあり歓迎か、どんな保育観の人が続いているか)。
  2. 他園と比べて勝っている条件を1〜3個に絞る(持ち帰り仕事なし・行事の縮小・配置基準に余裕・ICT化で書類負担減・残業時間・有給取得率)。
  3. 職種名を、求職者が検索する言葉に変える(「保育士(持ち帰り仕事なし)」「保育補助(無資格・未経験OK)」など)。
  4. 見出しに月給とターゲットを明記する。
  5. 園の写真を撮る(園児が写らない角度で、保育室・職員室・スタッフの様子を)。
  6. 応募後24時間以内に連絡する体制を作る。

媒体は、汎用の IndeedAirワーク 採用管理 と、保育特化の 保育士バンク を使い分けます。汎用は母数が大きく調整しやすい、専門は有資格者に直接届く。強みが違うだけです。

まとめ

保育士の採用が難しい理由と、応募を増やす具体策の要点です。

  • 難しさは市場構造にある:売り手市場と、3職種で最も高い紹介手数料率(保育24.3%)。
  • 求人原稿は今日変えられる:市場は変えられないが、選ばれる求人票は作れる。
  • 保育士は給与だけで選んでいない:持ち帰り仕事・行事の規模・配置基準・書類負担・残業時間。
  • 強みは「無い」のではなく「見えていない」:他園と比べて勝っている項目が必ずある。
  • 汎用媒体と専門媒体は併用する:母数の大きさと、有資格者に直接届く強み。

市場は変えられませんが、求人票は今日変えられます。まずはそこからです。

人材紹介の60〜120万を、面談着座8万に。

ジョブコネクトは媒体運用型の採用支援です。求人原稿の作成とIndeed・Airワークの運用(応募集めまで)を担当し、応募者への連絡・面談は貴園で実施いただきます。費用は面談着座1件あたりパート3万円/正社員8万円から。初期費用・月額固定費はかかりません。

よくある質問(FAQ)

Q. 保育士の採用が難しいのはなぜですか?

A. 有資格者が慢性的に不足する売り手市場であること、人材紹介の手数料率が高いこと(保育は令和5年度で24.3%と看護・介護より高い水準)、そして求人原稿で園の強みと求める人物像が伝わっていないことが重なっています。前者2つは変えにくく、最後は今日から変えられます。

Q. 保育士の人材紹介の手数料はいくらですか?

A. 理論年収の約20〜35%が相場です。厚生労働省『職業紹介事業報告』令和5年度の職種別手数料率では、保育は24.3%と報告されています。人材紹介エージェント(常勤ベース)では1人あたり80〜100万円が目安です。

Q. 給与を上げないと保育士は集まりませんか?

A. その前にやれることがあります。保育士は給与だけで園を選んでいません。持ち帰り仕事の有無、行事の規模、配置基準、書類業務の負担、残業時間といった条件も重視されます。他園と比べて勝っている項目を1〜3個に絞って訴求してください。

Q. 自社の業種でも効果は出ますか?

A. 応募の母集団が一定ある職種(製造・保育・建設・販売・サービスなど)であれば、求人媒体の運用改善で応募増・コスト削減が見込めます。一方、医師や1級施工管理技士のように母集団が極小の職種は媒体運用では費用対効果が出にくいため向きません。(参考:成果報酬型で「応募が来ない」を変える採用の考え方

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