募集は出している。給与も同業と比べて悪くない。それでも応募が来ない——介護施設からいただく相談の、ほとんどがこの形です。コネクトが支援した四国地方の介護施設も、テレビCMに約300万円、お祝い金に100万円を投じて採用ゼロという状態でした。そこから求人原稿を作り直した結果、応募が継続的に発生し、採用単価は約400万円/名 → 約70万円/名へ改善しています。本記事では、採用できない原因と、応募を増やす求人の作り方を解説します。
1. 「採用できない」の原因は、たいてい求人票にある

介護の採用が難しいのは事実です。ただし、市場のせいにする前に確認すべきことがあります。求人票を見て、次のどれかに当てはまっていないでしょうか。
- どんな人に来てほしいのかが書かれていない:資格要件と勤務時間だけが並んでいる。
- 施設の強みが書かれていない:給与・休日・人員配置・研修・託児など、他施設と違う点が見えない。
- 写真がない、または使い回し:働く場所のイメージが湧かない。
- 職種名が検索されない言葉になっている:そもそも表示されていない。
- 応募後の連絡が遅い:求職者は3〜5社に同時応募するのが標準。他施設に決まってしまう。
求人の弱点は「給与や魅力が伝わっていない」ことよりも、「どんな人が自施設に合うかを分解・言語化できていない」ことにあります。ここが定まっていない原稿は、誰にも刺さりません。
2. 強みは「無い」のではなく「見えていない」

コネクトが支援した介護施設は、相場の1.5倍の給与(看護36.2万円〜/介護32.6万円〜)と保育園完全無料という、他施設が簡単には真似できない条件を持っていました。それでも応募は年6件、採用1名。
理由は単純で、その強みが求人票から読み取れなかったからです。強みは、存在するだけでは応募になりません。求職者が一目で分かる形にして、初めて意味を持ちます。
まずは自施設の条件を棚卸ししてください。給与、賞与、夜勤手当、休日数、人員配置、資格取得支援、送迎、託児、残業時間。他施設と比べて1つでも勝っている項目があれば、それが訴求の核になります。
3. 支援事例:求人原稿を作り直したら応募が動いた

ビフォーアフター:応募 年6件・採用1名 → 応募が月2〜3件へ継続発生・累計51件・採用3名(採用単価 約400万円/名 → 約70万円/名)
| コネクトの支援先:四国地方の地方都市の介護施設(施設看護師・介護士/正社員・高介護度) |
| Before(導入前):年400万円規模の求人費で応募6件・採用1名。テレビCM約300万円・お祝い金100万円を投じても採用ゼロ。地域の介護の有効求人倍率は約3.6倍。 After(媒体運用の改善後):採用LP・動画・求人原稿を作り直しIndeedを運用。応募が月1件から月2〜3件へ継続発生し、運用累計で応募51件(媒体への広告費 ¥2,111,827/応募単価 ¥46,929)、採用3名。 |
成功したポイント
- 相場1.5倍の給与と保育園完全無料という高待遇を、求職者が一目で分かる形に可視化した。
- 看護師と介護士でターゲットを分け、それぞれに刺さる原稿を作り分けた(同じ施設でも、刺さる訴求は職種で違います)。
- 採用LPと動画で、施設の中身・フロアの様子・働く人の雰囲気を見せきった。
さらなる伸び代:採用3名のうち2名は早期に離職しています。介護は売り手市場で人材紹介が主流の領域のため、媒体運用だけで全ての枠を埋めるのは容易ではありません。成果報酬型の求人サイトの併用や、受け入れ体制・評価制度といった定着施策まで踏み込めば、まだ伸ばせる余地があります。
4. 応募を増やす求人の作り方:6ステップ

- 「合う人/合わない人」を書き出す。未経験可か経験者に絞るか、夜勤ありきか、どんな性格の人が続いているか。
- 自施設の条件を他施設と比較し、勝っている項目を1〜3個に絞る。
- 職種名を、求職者が検索する言葉に変える(「介護職員(無資格・未経験OK)」「夜勤なし 介護スタッフ」など)。
- 見出し(最初に読まれる一行)に、給与とターゲットを明記する。「自分向けの求人だ」と数秒で判断できる作りにする。
- 職場の写真を撮る。スマートフォンで十分です。利用者さんが写らない角度で、フロア・休憩室・スタッフの様子を。
- 応募後24時間以内に連絡する体制を作る。
予算はほとんど必要ありません。これを終えてから、広告費の増額や人材紹介の追加を検討してください。
5. 紹介に頼らずコストを抑えるには

人材紹介の手数料は理論年収の約20〜35%が相場です(介護は令和5年度で20.2%。厚生労働省 職種別手数料率)。人材紹介エージェント(常勤ベース)では1人あたり89万円という数値もあります(常勤・一次未確認)。
採用支援の料金体系は、課金タイミングで性質が変わります。人材紹介は採用課金が主流、2026年現在は求人用SNSの運用とセットにした応募課金型も増えています。ただし応募課金型は、要件に合わない方やご高齢の方の応募にも費用が発生するため、費用対効果が読みにくいという弱点があります。
コネクトはこの構造を踏まえ、書類選考を通過し実際に面談へ着座した時点で課金する「面談着座成果報酬」を採用しています(パート3万円/正社員8万円から。初期費用・月額固定費はゼロ)。応募の質と費用対効果を両立させる狙いです。
まとめ
介護職が採用できないときの要点です。
- 原因は求人票にあることが多い:市場のせいにする前に、原稿・写真・対応スピードを確認する。
- 強みは「無い」のではなく「見えていない」:支援事例では、相場1.5倍の給与が求人票で伝わっていなかった。
- 職種で原稿を分ける:看護師と介護士では、刺さる訴求が違う。
- 写真と対応スピード:写真のない求人は応募に転換しない。応募後24時間以内の連絡を。
- 紹介と媒体は使い分ける:成果報酬型の求人サイト併用も選択肢に。
求人票は今日直せます。給与を上げるかどうかの判断は、その後で構いません。
人材紹介の60〜120万を、面談着座8万に。
ジョブコネクトは媒体運用型の採用支援です。求人原稿の作成とIndeed・Airワークの運用(応募集めまで)を担当し、応募者への連絡・面談は貴施設で実施いただきます。費用は面談着座1件あたりパート3万円/正社員8万円から。初期費用・月額固定費はかかりません。
よくある質問(FAQ)
Q. 介護職が採用できない一番の原因は何ですか?
A. 求人票で「どんな人に来てほしいのか」と「施設の強み」が伝わっていないことが最も多い原因です。コネクトの支援先には、相場1.5倍の給与という強い条件を持ちながら、それが求人票から読み取れず応募が年6件だった施設があります。
Q. 写真は本当に必要ですか?
A. 必要です。写真のない求人は、クリックされても応募に転換しにくくなります。利用者さんが写らない角度で、フロア・休憩室・スタッフの様子を撮ってください。スマートフォンで十分です。
Q. 看護師と介護士の求人は分けるべきですか?
A. 分けることをおすすめします。同じ施設でも、刺さる訴求は職種によって違います。コネクトの支援先では、職種別にターゲットを分けて原稿を作り分けたことが、応募増につながりました。
Q. 自社の業種でも効果は出ますか?
A. 応募の母集団が一定ある職種(製造・保育・建設・販売・サービスなど)であれば、求人媒体の運用改善で応募増・コスト削減が見込めます。一方、医師や1級施工管理技士のように母集団が極小の職種は媒体運用では費用対効果が出にくいため向きません。(参考:成果報酬型で「応募が来ない」を変える採用の考え方)