介護の求人は、どの施設も似た文面になりがちです。「アットホームな職場」「未経験歓迎」「資格取得支援あり」——求職者は同じ言葉が並ぶ一覧の中から選ぶことになります。コネクトの支援先には、相場の約1.5倍の給与(看護師 月給36.2万円〜/介護士 月給32.6万円〜)と提携保育園の完全無料という条件を持ちながら、それが求職者に伝わっていなかった施設がありました。可視化したところ応募が月1件から月2〜3件へ動き、採用3名に至っています。本記事では、介護採用を成功させるコツを求人票の書き方に絞って7つ解説します。
1. コツ1〜3:伝わる求人票の土台をつくる

- 自施設の待遇を、同エリアの他施設と並べて比較する。給与・休日・住宅補助・保育支援を一覧にして、相場より良い項目を特定します。良い条件は、あるだけでは応募になりません。伝えて初めて効きます。
- その項目を、求人票の一番上に数字で書く。「充実した福利厚生」ではなく「提携保育園は利用料無料・365日開園・病児保育対応」と書きます。抽象語を数字と固有の事実に置き換えるだけで、伝わり方が変わります。
- 「合う人」「合わない人」をそれぞれ3つ以上書く。合わない人を書くことは、合う人にとっての安心材料になります。ミスマッチ応募が減り、面談の質も上がります。
介護の求人票で最も多いのは、条件そのものは悪くないのに、抽象的な言葉に埋もれて伝わっていないケースです。まずは自施設の強みを棚卸しするところから始めてください。
2. コツ4〜5:職種ごとのつまずきを潰す

- 看護師募集なら「介護施設で看護師として働くとは何か」を具体的に描く。病院・クリニックの経験者は多い一方、介護施設での勤務経験者は相対的に少なく、業務内容が想像できずに検討段階で離脱します。バイタルチェック・処置補助・記録が中心であること、介護士とワンチームで動き看護職だけに負担が偏らない体制であることを書きます。
- 介護士募集なら「どこまで一人ひとりに向き合えるか」を書く。大規模施設で流れ作業になりがちな環境に不満を持つ層に向けて、自施設ならどんな介護ができるのかを具体的に描きます。
同じ「介護施設の求人」でも、看護師と介護士では引っかかるポイントが違います。職種ごとに原稿を分け、それぞれのつまずきに答えることが応募の質と量を同時に押し上げます。
ビフォーアフター:応募が月1件 → 月2〜3件。採用単価は約400万円/名 → 約70万円/名(有料広告費用ベース・運用累計)。
| コネクトの支援先|四国地方の地方都市の介護施設(高介護度)/施設看護師・介護士(正社員) |
| Before(導入前):年間400万円規模を求人に投下しても1年で応募6件・採用1名。テレビCM300万円・入社祝い金100万円のキャンペーンを打っても採用ゼロ。介護依存度が高く給与・福利厚生は手厚かったが、その魅力が求職者に伝わっていなかった。 After(媒体運用の改善後):採用LP・動画の制作と原稿の継続改善により、応募が月1件から月2〜3件へ。運用累計で応募51件(有料広告費用¥2,111,827・応募単価¥46,929)、採用3名(うち1名が定着)。 |
成功したポイントは次の3つです。
- 相場の約1.5倍という給与水準と、提携保育園の完全無料という条件を、画像と原稿で一目で伝わる形に可視化した。
- 看護師には介護施設での看護業務の実像を描き、検討段階での離脱を防いだ。
- 介護士には「大手の流れ作業ではない、丁寧に向き合える介護 × 高い給与」という対比で、質の高い層に動機づけた。
一方で、採用3名のうち2名は早期に離職しています。売り手市場で選択肢が多いこと、介護現場の負荷といった要因があり、処遇・受け入れ体制まで踏み込めればさらなる伸び代がある段階です。
3. コツ6:職種名で母集団を絞る
求人票の中身を直す前に、職種名を見直す価値があります。職種名は、どんな人の目に留まるかを決める入口の設計だからです。
たとえば「介護スタッフ」という一般的な職種名は、表示・クリックは増えますが母集団が広く浅くなります。一方で「夜勤専従」「日勤のみ」「機能訓練特化」といった語を加えると、その条件を探している人に直接届きます。
コネクトの支援先には、飲食業ですが職種名を「個人経営コーヒー専門店スタッフ」と限定的にしたことで、感度の高い層に絞って届けられた事例があります。支援前は95クリックで応募0件だった求人が、職種名・原稿・画像の設計変更により約600クリック・応募9件・採用1名に至りました。クリックの最大化ではなく、欲しい人だけが反応する語を選ぶ——この考え方は介護の求人にもそのまま応用できます。
4. コツ7:現場の言葉で書く

求人票を採用担当だけで書くと、どうしても制度や条件の説明に寄ります。実際に働いている職員に30分ヒアリングするだけで、書ける内容は大きく変わります。
コネクトの支援では、原稿を書く前に必ず現場へのヒアリングを行います。印刷・製版会社の事例では、現場の声から「修正対応に疲弊した中堅」という具体的な痛みを掘り当てたことで、有料広告費用5万円で応募35件・1回の面談で採用成立という結果につながりました。
介護の現場で聞くべきことは、たとえば次のような内容です。
- 前職を辞めた理由は何だったか(その不満を自施設が解消できるなら訴求になる)。
- この施設に入って驚いたこと、良かったと感じたこと。
- どんな人だと続きやすいか、逆にどんな人が合わなかったか。
- 一日の流れの中で、外部の人が想像できていないと感じる業務は何か。
この4つの答えは、そのまま求人票の骨格になります。机上で言葉を整えるより、現場の一次情報を拾うほうが早く、そして刺さります。
5. 書き換え後にやること

- 写真を5枚以上追加する。働く職員・設備・休憩スペースなど、入社後の風景が想像できる素材を選びます。素材の量は応募効率にそのまま影響します。
- 応募後の返信を当日中に行う運用を決める。求職者は3〜5社に同時応募するのが標準で、返信の遅れはそのまま取りこぼしになります。
- 表示数・クリック率・応募率を毎月記録する。どこで詰まっているかが分かれば、次に直す場所が決まります。
- 1回で正解を出そうとせず、応募の質を見ながら訴求を調整する。狙った層と実際に来る層のずれを、数ヶ月かけて詰めていきます。
まとめ
介護採用を成功させる7つのコツをまとめます。
- コツ1:自施設の待遇を同エリアの他施設と比較する──相場より良い項目を特定する。
- コツ2:その項目を求人票の一番上に数字で書く──抽象語を固有の事実に置き換える。
- コツ3:合う人・合わない人を3つずつ書く──ミスマッチが減り、面談の質が上がる。
- コツ4:看護師には介護施設での看護業務の実像を描く──検討段階での離脱を防ぐ。
- コツ5:介護士にはどこまで向き合えるかを書く──流れ作業に不満を持つ層に届く。
- コツ6:職種名で母集団を絞る──欲しい人だけが反応する語を選ぶ。
- コツ7:現場の職員に30分ヒアリングする──前職の不満と入職後の驚きが、そのまま訴求になる。
介護の求人票は、条件が悪いから応募が来ないのではなく、良い条件が伝わっていないことのほうが多いのが実情です。まずは棚卸しから始めてください。
人材紹介の60〜120万を、面談着座8万に。
ジョブコネクトは、求人媒体の運用代行で応募を集めるところまでを担う採用支援です(応募者への連絡・面談はお客様側で実施いただきます)。費用は「採れなければ費用ゼロ」の面談着座成果報酬で、面談着座1件あたりパート3万円/正社員8万円から。初期費用・月額固定費はかかりません。まずは現在の求人票を一緒に読み解くところから始めましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 介護の求人票で最初に直すべきところはどこですか?
A. 自施設の待遇のうち、同エリアの他施設より良い項目を特定し、それを求人票の一番上に数字で書くことです。コネクトの支援先には、相場の約1.5倍の給与と提携保育園の完全無料という条件を持ちながら、それが伝わっていなかった施設がありました。可視化しただけで応募が月1件から月2〜3件に動いています。
Q. 看護師と介護士で求人票を分けるべきですか?
A. 分けたほうが効果的です。看護師は「介護施設で看護師として働く」ことのイメージが持ちにくく、業務内容が具体的に書かれていないと検討段階で離脱します。介護士は「一人ひとりにどこまで向き合えるか」に関心が向きやすく、大規模施設の流れ作業に不満を持つ層に響く書き方が有効です。
Q. 求人票を書くのに現場ヒアリングは必要ですか?
A. 強くおすすめします。前職を辞めた理由、入職して驚いたこと、続きやすい人・合わなかった人、外部から想像しにくい業務——この4つを聞くだけで求人票の骨格ができます。コネクトの支援では原稿を書く前に必ず現場ヒアリングを行っており、そこで掘り当てた具体的な痛みが応募数を押し上げています。
Q. 自社の業種でも効果は出ますか?
A. 応募の母集団が一定ある職種(製造・保育・建設・販売・サービスなど)であれば、求人媒体の運用改善で応募増・コスト削減が見込めます。一方、医師や1級施工管理技士のように母集団が極小の職種は媒体運用では費用対効果が出にくいため向きません。(参考:定着率と応募数を同時に上げる採用支援の新常識)